高血圧

 
 

1.高血圧とは

 血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の血管壁にかかる圧力のことを言います。心臓が収縮するときの血圧を収縮期血圧(最高血圧)、拡張するときを拡張期血圧(最低血圧)といいます。

 
 血圧は環境やストレスで変化しますが、通常で最高血圧100〜129mmHg、最低血圧50〜84mmHgです。高血圧は血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態を言います。多くは原因のわからない高血圧(本態性高血圧)で、自覚症状がほとんどない場合が多いです。
 

2.高血圧の治療

 高血圧を放置しておくと心臓疾患、脳卒中などの重篤な疾患になります。このため、できるだけ早く血圧を下げ正常にもどすことが重要となります。
 
 原因のひとつに生活習慣が大きく影響していると言われていることから、第1に生活習慣の改善(減塩、減量、運動など)を行います。これでも下がらない場合は、血圧を下げる薬(降圧薬)を使用するのが一般的です。
 

3.高血圧の鍼灸治療

 高血圧への鍼灸治療は、手足(四肢末梢)の循環を改善させるとともに、自律神経機能を調整し、血圧の低下と血圧変動の安定化をはかります。また、数値のみでなく様々な症状の軽減が期待できます。

 
 鍼灸治療を続ける事により、血圧の安定を測り、生活習慣の改善を助けることで高血圧を予防する手段として重要と考えています。
 図は鍼灸治療8回の治療前後の収縮期血圧の変化を示したものです。治療前では高い値を示していたものが、治療により血圧が下がっています。
 

  廣 正基