疲れ目 

 
 

1.疲れ目とは

 疲れ目は目を使う作業(読書、パソコン、携帯端末の使用、勉強など)によって起こることが多く、目を酷使するほど疲労感が高まりますが、休息により改善するものをいいます。
 

2.なぜ起こるのか

 疲れ目の原因はいろいろと考えられますが、主に長時間の目の使いすぎ(酷使)によって起こることが多いと考えられます。また、見えにくい部分を無理に見ようとすることでも疲れ目を感じることがあります。
 
 そして、目の中にある筋肉(毛様体筋)が疲労したり、自律神経系(身体の様々な働きを調整する神経)のアンバランスによっても起こる可能性が考えられます。また、目の疲れを生じる病気もあります。
 
 したがって、休息をとっても疲れ目が楽にならない、疲れ目の程度が強い、視力低下や頭痛、不眠、物が二重に見えるなどの症状がある場合には、眼科での検査や治療が必要なことがあります。疲れ目の程度が強く、休息しても楽にならない場合には、単なる疲れ目ではなく、眼精疲労という状態に陥っている可能性もあります。
 

3.疲れ目の治療

 眼科では点眼薬(目薬)などの薬物療法 (目の中の筋肉を緩めるなど)によって目の疲れを楽にします。単なる疲れ目だけでなく、その原因を生じるような病気が別にあれば、その治療を行うことになります。鍼灸治療を行う場合でも、基本的には眼科での治療と併用することがよいと考えられます。
 
 

4.疲れ目の鍼灸治療

 目薬などを使用してもなかなか疲れ目が改善しないことがあります。その場合、鍼治療が効果を発揮することがあります。鍼治療にも毛様体筋を緩めたり、血行をよくしたり、自律神経のアンバランスを調整したり、一時的に視力を向上させる作用などがあります。
 
 手足や首の後ろ、目の周囲のツボなどに非常に細い鍼(直径0.14-0.16mm)を用いて、4-5mm程度の深さに刺します。鍼の痛みはほとんどありませんが、鍼が初めての方の場合は、手足のみの鍼でも結構ですので、安心して治療を受けられます。