サッカーで多いケガは何?

 
 

1.スポーツで起こるケガ

 スポーツで起こるケガ(スポーツ傷害)には、1回の外力が原因で起こるケガ(スポーツ外傷)と何回も弱い外力が同じ場所にかかることが原因で起こるケガ(スポーツ障害・使い過ぎ障害)の2つがあります。サッカーでは、キック、ダッシュ、ジャンプというスポーツで重要な動作が全てミックスされて行われるため、これら2つのケガは非常に多くなります。

 

  

 2.キック動作が引き起こす職業病

  スポーツ種目の中でもサッカーで70%の割合で起こる「グロイン・ペイン・シンドローム(鼠径部痛症候群)」というスポーツ障害があります。このケガは、股関節の使い過ぎで起こり、キック動作に関連する太ももや腹筋、腰部、骨盤の軟骨(恥骨結合)に痛みが起こります。股関節の周りに痛みが起こるため、股関節を開くと痛いのが特徴です。一度起こると治りにくく、ジダン選手や中田英寿選手、中村俊輔選手もこのケガに泣きました。

 実は、私自身も高校3年目の全国高校サッカー選手権県予選時に起こり、辛い日々を送っていたことを今でも思い出します。

 

 

3.治療方法

  手術はせず保存療法が一般的です。運動の休止により痛みがなくなった後に、体幹や股関節の周りの筋肉を強化する積極的なアスレチックリハビリテーション(サッカーに必要な動作の再獲得のためのリハビリ)を行います。特に、お尻や太ももの外側(股関節外転筋群)の筋力を鍛える必要があります。

 
  鍼灸では筋肉の緊張や血行促進を目的に、リハビリ後の緊張部や疲労した筋肉に対して鍼通電療法(鍼に電気を流す治療法)を行います。
このケガでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。鍼灸治療と自宅でも行えるアスレチックリハビリテーションも合わせて指導します。